政策科学研究所の報告書に関するメモ

以下は、容器包装ライフサイクル・アセスメントに係る調査事業(2004年度分)の報告書に関するメモ。
・2004年度報告書本編(2005年3月?日 政策科学研究所;.pdfファイル)
この報告書には、ご丁寧に(?)追加資料が6個添えられている。
今回は、↓の資料中の P.71*1に書かれている数値を参考にして色々やってみた。
・2004年度報告書資料編2(2005年3月?日 政策科学研究所;.pdfファイル)


資料中では、リサイクルされるペットボトルの割合は 61%で廃棄処分される割合は 39% となっている。
以下、ライフサイクル中で主な各工程での CO2・NOx・SOx 排出量割合(概算)を示しておく。
また、エネルギー消費量割合(概算)を Ene で示しておく。
求めた数字はかなり適当なので悪しからず・・・。




石油採掘→ボトル製造。
Ene:0.7257
CO2:0.5938
NOx:0.5860
SOx:0.7194


石油採掘→ラベル製造。
Ene:0.0200
CO2:0.0242
NOx:0.0251
SOx:0.0276


石油採掘→キャップ製造時。
Ene:0.0624
CO2:0.0546
NOx:0.0745
SOx:0.0876


家庭での洗浄・分別
Ene:0.0010
CO2:0.000845
NOx:0.000463
SOx:0.0003945


減容処理
Ene:0.00262
CO2:0.00170
NOx:0.00115
SOx:0.00113


再生フレーク製造時。
Ene:0.0303
CO2:0.0258
NOx:0.0183
SOx:0.0191


再生 PET 樹脂製造時。
Ene:0.0155
CO2:0.0214
NOx:0.0183
SOx:0.0333


焼却処理時。
Ene:0.00362
CO2:0.0930
NOx:0.0066
SOx:0.0002744


輸送合計。
Ene:0.0789
CO2:0.1000
NOx:0.0943
SOx:0.0570


付属品廃棄。
Ene:0.001624
CO2:0.02248
NOx:0.00299
SOx:0.000575
外装材ダンボール板製造。
Ene:0.05864
CO2:0.0588
NOx:0.1605
SOx:0.0494



輸送部分は、ライフサイクル分析で 7つの過程に分けられている。
以下は、7つの過程ごとの排出量の割合(概算)。


1. ボトル製造→飲料製造。
Ene:0.8181
CO2:0.8217
NOx:0.6824
SOx:0.8218


2. 資源ごみ収集。
Ene:0.1048
CO2:0.1031
NOx:0.1554
SOx:0.1029


3. 減容処理→再生工場。
Ene:0.00364
CO2:0.00331
NOx:0.00191
SOx:0.00033


4. 廃棄物収集。
Ene:0.06684
CO2:0.06581
NOx:0.10270
SOx:0.06571


5.焼却処理→最終処分。
全て 0・・・。


6. 中間処理→最終処分(不燃ごみとして処理)。
Ene:0.00379
CO2:0.00037
NOx:0.02142
SOx:0.00373


7. 廃棄物収集→最終処分(埋め立て処分)。
Ene:0.00319
CO2:0.00313
NOx:0.01804
SOx:0.00313



輸送処理のうち 2. と 3. はリサイクル時。
4. ⇒7. は焼却処分時に行われるもの。



で、最後に、リサイクルを行った場合の差し引き分
例の表で示された減少分は、差し引いた分を考慮している。
数字は、(リサイクルにより差し引いた量/ライフサイクル内での総排出量)の割合。


再生フレーク・樹脂による差し引き分割合。
Ene:0.15443
CO2:0.15271
NOx:0.02217
SOx:0.32791


電力での回収による差し引き分。
Ene:0.01211
CO2:0.00790
NOx:0.00534
SOx:0.00522




リサイクルの有無にかかわらず、エネルギー消費量と排出量が一番大きい過程はペットボトル精製時になる模様・・・。


結局、ペットボトルに関しては、資源の有効利用という観点からは使用量を減らすのが最良の選択になるか。
ただ、いきなり使用量を減らすのは簡単でないので、当分の間はペットボトルのリサイクルを行うのが妥当?


もっとも、この調査では、リサイクルした際のエネルギー+排出量削減率を高めに見積もっている可能性もある。
とはいえ、ペットボトルのリサイクルは「しないよりマシ」というのが俺の結論。
回収率 60% ちょっとで、CO2・NOx・SOx 排出量2割減は馬鹿にできないしな。




# 見づらくてゴメン。

*1:『ペットボトル炭酸用(500ml)ライフサイクルインベントリ 一本あたり』という見出し