千日じゃ足りない?

2008年5月15日放送分『ベリキュー!』で、真野ちゃんが引用していた宮本 武蔵(名字;宮本または新免、通称;武蔵、本姓;藤原、諱;玄信(はるのぶ):兵法者、1584?-1645)の格言。
「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」


元は、宮本 武蔵本人が(一応)手がけた『五輪書』のうち「水之巻」最終段(?)「直通の位といふ事」の最後に載っているもの。
一応、↓から「直通の位といふ事」を全部引用しておく。
・宮本 武蔵「五輪書」(artofwar.thetao.info)

直通の心二刀一流の実の道を伝ゆる所なり、能々鍛錬して此兵法に身をなす事肝要あんり、口伝あり

右書付る所一流の剣術大形此巻に記し置く事なり、兵法太刀を取て人に勝つ所を覚ゆるは先づ五つの表を以て五法の構を知り、太刀の道を覚えて総体やわらかになり心のきゝ出て道の拍子をしり、自然と太刀も手さへて身も足も心の侭にほどけたる時に随ひ、一人に勝ち二人に勝ち、兵法の善悪を知る程に成り、此一書のうちを一ケ条一ケ条と稽古して敵と戦ひ次第々々に道の利を得て、絶えず心にかけ急ぐ心なくして折々手にふれては徳を覚え、何れの人とも打あひ、其心を知て千里の道も一足づゝはこぶなり、ゆるゝゝと思ひ此の法を行ふ事武士の役なりと心得て、今日は昨日の我に勝ち、あすは下手に勝ち、後は上手に勝つと思ひ、此書物のごとくにして少も脇の道へ心のゆかざるやうに思うべし、縦令何程の敵に打勝ても習ひにそむくことに於ては誠の道には有べからず、此理心に浮みては一身を以て数十人にも勝つ心のわきまへ有べし、然る上は剣術の智力にて大分一分の兵法をも得道すべし、千日の稽古を鍛とし万日の稽古を練とす、能くゝゝ吟味あるべきものなり

五輪書』には、これ以外に数多くの教えが書いてあるので、どれか1つは自分に当てはまると思えるやつがあるかも?



最後はオマケ。
日本の伝統音楽からインスパイアされて、宮本 武蔵の剣術を名に冠した『二天一流(ni ten ichi ryu)』というトラックを作っちまった Photek の PV 紹介。
・Photek - ni ten ichi ryuyoutube.com)