雇用形態も考慮に入れる必要があるかも
今回は、ハロー！に限らず人気タレント集団を形成する「ビジネスモデル」に関する以下の記事へのコメント。
・AKB48と人気投票選挙（2010年6月16日 村野瀬玲奈の秘書課広報室）
・若い子を使った若い子相手の「集金システム」（2010年6月17日 村野瀬玲奈の秘書課広報室）
・AKB48から無理に（笑）前向きな教訓を引き出してみました。（2010年6月18日 村野瀬玲奈の秘書課広報室）
一連の記事では、人気タレント集団を形成する「ビジネスモデル」を「貧困ビジネス」として批判していた。
そこでは、CD シングルに「投票券」を入れたりする売り方を「AKB48」方式と呼んでいるのだが・・・。
以下、2010年6月17日分 村野瀬玲奈の秘書課広報室『若い子を使った若い子相手の「集金システム」』から、中盤部分を（略
要するに、「AKB48」方式は芸能界で確立した効率的ビジネスモデルというわけです。確かに、「AKB48」方式*1は非常に効率がいいからな〜。
そこには人間の本能を巧みに利用して金を効率よく集める方法論があるだけです。
歌を歌わせてCDを作る、コンサートを行なう、俳優としての活動をさせる、というなら、作品や演技が良いという条件を満たせばまだ芸やエンターテインメントのうちにはいるでしょう。
また、ティーンエージャーを相手にしたアイドル芸能人というのは世界中どこにでもあります。
しかし、あこがれの松井玲奈ちゃんと握手したい高校生ファンに握手会参加券の付いたCDを買わせるというのはもはや「芸」ではなく、いい歳をした大人が年端もいかないアイドルを商材扱いした身も蓋もない「集金システム」、つまり高校生の搾取、あるいは貧困ビジネスにすぎません。
その点で、俺は村野瀬さんの意見に同意する。
ただ、ここで問題となるのは、この「集金システム」を当の搾取される側に肯定する人達が少なからずいることなんだよな。
最悪、他の人達に「集金システム」への参加を強制する「加害者」になってる人もいるかもしれんし。
そうした人達も、根本をたどれば商売をする側によって「被害者」にされた面もあるわけで・・・。
まだ話は続く。
この後（というか2010年6月18日分の記事で）、村野瀬さんは AKB48から無理に前向きな、社会的な意味のある哲学的思索（本人談）を引き出していた。
以下、2010年6月18日分 村野瀬玲奈の秘書課広報室『AKB48から無理に（笑）前向きな教訓を引き出してみました。』からその教訓を（略
政治ブログらしく別のたとえを出しますけど、大企業の重役になるくらいに出世した人、たとえば、経団連前会長の御手洗氏のような人は自分の力でこの地位をつかんだと思っているかもしれませんが、そうではありません。AKB48 のメンバー*2は、むしろ自らが道具となってることを自覚してる気がしないでもないが・・・。
給与が安くても労働条件を悪くされても懸命に働いているたとえば派遣社員の人たちがいたからこそ御手洗氏とキヤノンは繁栄できているわけです。
そういう意識や感謝がない大企業のトップを私は尊敬することができません。
成功者は自分だけの力で成功しているわけではないのです。
AKB48の各メンバーには、他者から搾取されることもなく他者を搾取することもなくそれぞれの成功と幸福をつかんでほしいと願いながら、そして、自らが道具になって秋元康を儲けさせてもしかたがないことにも気付いてくれないかなと少し毒も吐きながら（笑）、この連続記事をしめくくらせていただきます。
ってのはともかく。
他者から搾取されてるか搾取してるかってのは、各メンバーの待遇とかでも大きく異なってるかもしれんな。
特に、人気タレント集団を形成する「ビジネスモデル」の場合、下積み段階のメンバーってのは笑えないような待遇に置かれてることもあるので。
この辺りを、商売する側は巧妙に使ってるのが実態という気がする。
参照：
・多様化の波にもまれ（2009年 mytown.asahi.com の記事＠web魚拓）
・[ハロプロエッグ]エッグの地位改善要求の動き、再燃か（2010年6月22日 天使と奇跡を見守る日記；特にコメント欄）
なんだろうな。
こういう「ビジネスモデル」について批判する場合ってのは、所属してるメンバーの雇用形態についても考慮する必要があるかもな。
特に、「研究生」とか「エッグ」*3の立場でありながら何らかのイベントに出演するメンバーについては、「ビジネスモデル」における役割について慎重に検証する必要があると思う。
ただ、肝心の雇用形態とかについては、よほどの事がない限りは部外者に知られることはないだろうが・・・。
それにしても。
芸能界で仕事をしてる人達から労働環境に関する苦情があまり表に出ないのはなんでだろうか？
＃ 村野瀬さん、こんなんでいいっすか？（汗
