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なんか知らんが、モーニング娘。が『くらコーポレーション(以下くら寿司)』と異業種コラボレーションプロジェクトなるものを始めるという話が出てきた。
・あっぱれ回転ずし!モーニング娘。寿司屋と異業種コラボ(2010年8月31日 ナタリー)


最初の予定では、これについて冗談を入れつつツッ込むつもりだったのだが、数日前にくら寿司に関してヤバい話が出てきたのでそっちをメインにしておく。


実は、くら寿司の採用試験に応募した学生に対し、内定辞退を強要する謎研修なるものが行われていたらしい。
そして、この内定辞退をめぐって、内定を取り消された学生側とくら寿司の間で裁判沙汰になったという。
・■「内定辞退のウラに何があったのか」(2010年9月1日 毎日放送


内定辞退を強要する会社ってのはくら寿司だけじゃないんだろうが・・・。
毎日放送の放送ログの序盤では、内定を得た学生が研修に向かう際に出された課題について触れていた。
そして、その課題は、俺には絶対不可能な代物だった。
以下、2010年9月1日分毎日放送『「内定辞退のウラに何があったのか」』から序盤部分を(略

(中略)
 4月1日の入社式まで残り1週間、2泊3日の入社前合宿では学生気分を抜くためにと案内状に「ある課題」が出されていた。


 「くら社員三誓暗唱、35秒以内で暗唱出来ていない場合は帰宅してもらいます。(略)合宿中の課題を合格出来ない場合は入社する意思がないものと判断し帰宅してもらいます」(案内状)


 合宿の初日、その課題に一人ずつ挑戦することになった。
(以下略)
35秒以内、ね・・・。
幸か不幸か、くら寿司の社員が唱える三誓を公開してくれた人がいたのでそれを見ながら(馬鹿)35秒以内に三誓してみた。
・くら寿司の実情に迫る!?くら社員三誓を公開!!(2010年9月4日 文藝PIERROT)


無理。


これって相当訓練しない限りは35秒以内に言える代物じゃないと思う。
つーか、これを学生にやらすのってどう考えてもただのイジメじゃね〜の?
それともくら寿司の人事担当は、学生イジメが趣味なのか?
意味不明だ。


ちなみに、この研修の手法を仕込んだのは、『アイウィル』という会社らしい。
・アイウィル(iwill-k.com)
教材からすでに危険なにほひが・・・(謎)


で、毎日放送の例の放送ログに話を話を戻す。
件の研修で35秒以内に三誓を言えなかった学生達は、会社側から内定辞退を申しでる書面を書くことを求められたとか。
その内容がこれまた・・・。
2010年9月1日分毎日放送『「内定辞退のウラに何があったのか」』から、内定辞退に追い込まれた学生の1人(仮名)の証言部分を(略

(中略)
 <鈴木さん(仮名)>
 「ゆっくりと白い紙とペンを渡されて、そのとき僕も頭が真っ白だったんですけど、のぞきこんで指でこう、紙をなぞるように『こう書いて』と一字一句指示されました。精神的に追い詰めるような言葉の雰囲気というか、言葉の重さだったので」


 後に、鈴木さんが通っていた大学が「くら」側から入手した鈴木さんの内定辞退届。


 文字は乱れ、漢字も書き損じている。


 「貴社に対して何らの権利や請求権を持っていないことを確認致します」(「くら」側から入手した内定辞退届)
(以下略)


泣き寝入り強要かよ・・・(毒)
これじゃ、くら寿司の人事担当は就職内定者の研修で何をやっても文句を言われないようなもんじゃね〜か。
くら寿司の上層部は一体何を考えてるんだ?


で、この内定取り消しを喰らった学生達が所属する大学Sは、くら寿司に対して批判的な意見を持っていた。
これに対して、くら寿司と労働局の見解は理解不能なものだった。
以下、2010年9月1日分毎日放送『「内定辞退のウラに何があったのか」』からくら寿司と労働局の見解部分を(略
(中略)。
 内定辞退届は本当に自発的に書かれたものといえるのか。


 自発的に書かれたとしても、入社1週間前にほぼ同じ内容で書くということは考えにくい。


 「くら」に取材を申し込むとこんな回答が返ってきた。


 「労働局から、これは内定取り消しや辞退の強要ではないと評価をいただいたんです。取材はお断りします」(「くら」からの回答)


 確かに労働局は「くら」を指導していない。


 しかし、担当部長は「くら」側を聴取したことを認めた上でこう答えた。


 <堺公共職業安定所 田ノ岡業務部長>
 「(調査に)限界あるのは私どもも認めるが、だからといってやり方、内容、また結果に対して『問題ないですよ』という対応は一般論として考えにくい」


 とはいえ、企業側と当事者の言い分が食い違う限り、事実の認定、判断は出来ないというのだ。


取材班は合宿を取り仕切った人事担当者を直接取材したが、その場では何の回答も得られなかった。


 そしてその後、「くら」側から正式な回答が届いた。


 「当社として内定辞退を強要したという事実などは一切なく、ご本人の意志により辞退されることになったものです」(「くら」側の回答)
(以下略)


・・・一体、労働局は何のために存在するんだろうか?
学生達の内定取り消しを強要でないと判断した結果、くら寿司を「守った」ことになるわけで。
一体何考えてるんだ?


無論くら寿司の説明も無茶苦茶なのだが。
内定辞退をせざるを得ない状況を作っておいて、「ご本人の意思云々」も何もないっつーの。
なんか、以前からこうなった際の言いわけでも考えていたような気がしてならない・・・。




それはそうと。
くら寿司の状況については、UFG の幹部の方々も各方面から情報を仕入れていたはずなのに・・・。
仮にこの話が1か月前に出ていたら、最初に触れたようなことはできなかったと思う。
ま、商売をする上では、倫理面での問題はどうでもいいってことなんだろうがね・・・。


つか、この騒動に関してモーニング娘。のメンバーはどう思ってるんだろうか?
案外「あの学生達への課題はまだまし」と思ってるかもしれんが・・・。